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町かどのトロッコ [廃線]

私の公用は相手が行政なのでスタートは現地9時~と位置付けている。
高崎市内で9時~だと横浜の実家を6時台に出ないと間に合わないし、準備もあるので5時に起床することもある。
会社が許してくれるなら、前夜泊で高崎入りしたいのだが。。。

ドーミインで8時前に目が覚めた。私にしては寝過ごした方である。
昨夜、ホロ酔いでホテルに戻る途中、「えっ??」って驚いた光景があって、9時台のバスに乗る前、ちょっと見に行こうと。
ホテルのすぐ隣、弘化2年(1845年)創業の藤澤石材店が取り壊し、建て替えになるという。
石材店とドーミイン.jpg
創業弘化2年.jpg
この店にはトロッコの軌道が残っていた。
藤澤石材店の石切り場(切ったり彫ったり加工したり)は店の奥で行われてたと思います。
軌道.jpg
店の間口は狭く、奥に長い造りになっている。
これには理由があって、江戸時代・・・おそらく田沼意次か水野忠邦が老中だった頃だと思うが、幕府が税収を上げる為に商家の間口の広さに応じて課税したので、町人たちは税負担を少なくする為に間口を狭くして奥行を長くしたというもの。だから鰻の寝床のようなカタチになったという。
間口税ともいうそうです。課税基準は三間(5.4m)を1軒として課税した。
一間は六尺です。ウチの業界では商品の陳列棚を現在でも「三尺の棚、何本?」という言い方をする。三尺=90cmだから一間は180cm、三間は180cm×3=540cm、ざっと5.4mですね。
こういう商家は旧くからの城下町、蔵の多い街、宿場町に多い。
製造=販売を兼ねている商店や、母屋を兼ねている店は特に奥行が長いので、商家の奥から重量物、例えば味噌、醬油、酒、陶器、灯油、LPガスといったものを運ぶ場合、奥から店頭への単純均一な直線搬送になるのです。藤澤石材店の場合も簡易レールを敷いてトロッコで搬送した。
奥に長い造り.jpg
フォークリフトが無かった時代です。人力以外に動力を必要としない。効率もよく、安定性に優れている。
こういうのを町かど鉄道というそうですが、家人の趣味の範疇ではなく実用です。

私らの知らない何処かの個人商店、家庭、小規模な事業者が経営する工場や製材所の構内に眠っているかも知れない。
ただ、そういうのは未発見というか関係者しか知らない。そりゃ年中稼働してれば人目に触れるだろうけど、いつか稼働しなくなって忘れ去られたまま消えていったのではないか。
立ち入り禁止1.jpg
形があるまま残すことって難しい。旧い建物なので、現在の建築基準法や防火性、耐震問題等の諸条件をクリアしていない場合が殆どだという。万が一、倒壊、出火でもしたら所有者の責任になるからね。
相続問題もある。昔からの商家は住居兼の場合が殆どだが、所有者の多くは高齢者になって来ているし、次世代に引き渡しても、相続した側から見ればそのまんま引き渡されても維持するのがタイヘン。維持費や修繕費等の負担がかかるから。
心情的にはそのままの姿で存続したくても、現実に厳しい場合が多い。なのでどんどん消えていっている。
解体前?.jpg
過去記事です。
http://funayama-shika-2.blog.so-net.ne.jp/2013-04-16
この時、藤澤石材店のの家人にインタビューしたら、いつかは復活させたいような話を伺ったが、その夢は解体前のイベントという最後のカタチで実現してその日に終わりになった。
奥で立てかけてあったトロッコが、藤澤石材店トロッコさよなら運転という形で11月2日(日)に行われた。
市の広報誌にも載っていたが、私はそれを見ることなく、立ち入り禁止になった解体前の藤澤石材店の前に立っている。
立ち入り禁止2.jpg
そのさよならトロッコ運転の模様をUPしたBlogを発見しました。
管理人、あつし様の許可を得たのでリンクさせていただきます。
http://a-nobusan.cocolog-nifty.com/blog/2014/11/2014112-bdcc.html?cid=109437679#comment-109437679
御承諾、ありがとうございました。

先日、12月某日、ドーミインをチェックアウトしたら。。
瓦礫1.jpg瓦礫2.jpg瓦礫3.jpg
う~ん。。。瓦礫になってしまったか。
これが現実です。瓦礫の下にレールは埋まってるんだろうけど、いずれ撤去されるだろう。
しばし佇み、踵を返して公用に入りました。
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