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上州最後の夜 [グルメ]

夜はこんな感じ.jpg
いつ店の前を通っても「準備中」の札が出ている店があった。
だが、「準備中」なのに店内には人がいるらしく、カーテン閉まった薄暗い店内からは、酩酊した声でお歌が流れてた。
いっつも夜は「準備中」なので、もうすぐ営業時間終了なんだなって思ったんだが、20時くらいに前を通っても「準備中」になってるのはオカシイ。
早くないか?
「貸切なんじゃない?」(ジャン妻)
どうもそうらしい。後で知ったのだが、この店の夜は貸切か予約客限定なんだそうです。

昼はランチを営っている。
私が社用車で郊外のグルメを喰いまくっているので、ジャン妻が一人で行くようになった。
「美味しいよ」って。
私が行きだしたのは今年になってからなんです。ちょっと一人では入りづらかったので、ジャン妻と二人で行くようになった。

当初私は、夜にスナックに化けて完全予約制、フラリと入ることはできない店で昼を喰っても夜につながらないなぁってイマイチ乗り気じゃなかった。
それと、もう上州から引き上げるのに、今から新規開拓してもどうかなというネガティヴな気分と、もうあらかたこの辺りで昼は喰いつくしたからなという、半ば投げやりな気分だった。
すると喰いたいものが思いつかない日が生まれる。そういう時ってのは、ラーメンやトンカツ、丼ものっていう気分でなく、脂っ濃いものもちょっと。。。
でもちゃんと食べないとなぁっていうメンタルな日の昼に行くようになった。
鬼土楽.jpg
IKEIKESTREETの酒悦七、東竜の間にある。
七.jpg鬼土楽2.jpg東竜.jpg
店の外見も内部も喫茶店かスナック。
店内、カウンターの向こう側には通信KARAOKEのディスプレイが点いていて、リクエストがない状態の静画面に週刊ランキング曲みたいなのが映ってる。
「CKBはないのか?」
「あるわけないでしょ」
「いや、通信だったら絶対あるぞ」
「そうじゃなくてリクエストランキング10位に入るわけないじゃん」カラオケ.jpg
店内はカウンター7席?、テーブル席、奥にもテーブル席。
カウンターから1.jpgカウンターから2.jpg
カウンターから3.jpg鬼暖簾?.jpg
小物、服、お皿、装飾品等の小売もしているみたい。
売り物1.jpg売り物2.jpg
メニューはボードに貼ってある。
カード1.jpgカード2.jpgカード3.jpg
カード4.jpgカード5.jpgカード6.jpg
カード7.jpgカード8.jpgカード9.jpg
カード10.jpgカード11.jpgカード.jpg
けんちん汁と玄米ご飯のセット、おかず小鉢2品付780円
けんちんうどんと玄米ご飯のセット、おかず小鉢2品付780円
焼き魚セット、鯖西京焼、玄米ご飯、おかず2品、880円
メンチカツセット、ご飯味噌汁、おかず小鉢2品、850円
カキフライセット、玄米ご飯、みそ汁、おかず小鉢2品、880円
かつ(ひとくつかつ2個)カレーセット、野菜サラダ、珈琲付、900円
サーモンの甘から煮付、玄米ご飯、おかず小鉢2品、味噌汁、900円
はるな豚生姜焼きセット、おかず小鉢2品、味噌汁、ごはん、880円
鶏から揚げセット、おかず小鉢2品、ご飯、つけもの、味噌汁、880円
ポークカレーセット、野菜サラダ、珈琲付、850円
プラス100円で湘南ブレンド珈琲(湘南ブレンドとはなんだ?)
味噌汁が書いてなかったり、小鉢が付いたり付かなかったり、珈琲が付いたり付かなかったり、玄米だったり白米だったり、イマイチ不揃いで統一されてない感もするど。その小鉢のおかずは盆に乗せられた複数の皿から選びます。
カキフライセット.jpgカキフライUP.jpg
けんちんうどんセットと小鉢2品.jpgずるずるっ.jpg
はるな豚生姜焼きセット.jpg生姜焼きUP.jpg
ヒレカツカレーセット.jpgカツカレーUP.jpg
ポークカレー.jpgカレーUP.jpg
追加小鉢、1品100円。本日のおかず小鉢ってのがあって、おでん、塩酒大根、温野菜(ニンジン、カボチャとか、蒸し野菜?)、ひじき五目煮、きんぴら、なめ茸、温泉卵、小松菜の煮びたしとか。
ヒレカツカレー時のサラダ.jpgポークカレー時のサラダ.jpg温泉卵とヒジキ.jpg
温野菜とおでん.jpg玄米ご飯.jpg味噌汁.jpg
私はかぼちゃの煮物はパスだが、他はメインの料理を含めて家庭料理以上だった。居酒屋っぽくもなく、むしろ上品な感じがした。

年配の女性2人で営っている。ママが2人いる感じです。2人はお友達どうしだろうか。どちらかが店を持ってるから、昼間はランチ営業のみで、夜は予約があった時だけ営業するという、あまり営利を考えてない商法である。

では夜の予約って、いつ予約するのか?
「その日の仕入れもあるから、そうですねぇ、2時ぐらいまでなら。でも食べないで飲むだけでずーっと歌ったり話したりだけのお客さんもいますよ」
何でこういうスタイルにしたか聞いてみたら、「ちょっと避けては通れない事情があってさぁ」ってママは笑ってた。その“避けては通れない事情”も聞いたけどここでは伏せます。
カキフライ.jpgグリーンカレー1.jpg
グリーンカレー2.jpgグリーンカレー4.jpg
ソースカツ丼.jpgソースカツ丼セット.jpg
カツの断面.jpgちょっと変わったメンチカツ.jpg
鯖焼き.jpg唐揚げ他.jpg
小鉢たち.jpg珈琲.jpg
私はこの店の夜に興味を持ったが、なかなか言い出せなかったのと機会が訪れなかった。
いよいよ上州を去る最後の週の初めのランチの時に、カウンターによくいる初老の男性に、「何処にお住まいなんですか?」って声かけられた。
「〇〇町です。転勤で来てたんですけど、今週末に東京に帰るんですよ」(ジャン妻)
その男性は、ママの兄だったんです。そこから会話に入ったママが、「ええっ、そうなの?」
「ええ、もっと早く来ればよかったんですけど」
「残念、またお客さん減っちゃう。だったら夜来てよ。今週金曜なら予約あるから・・・」っていう流れになったんです。
「いいんですか?」
「大丈夫よ。変なお客さん一人もいないから」
夜の「鬼土楽」は予約営業なんですが、突き詰めて言えば店が選んだ客の会員制だったんです。
ご厚意に甘えさせて貰った。
夜の鬼土楽.jpg
上州を去る前日の夜、ママとその姉のママ(昼の相棒とは別人)と、私らに話しかけた兄さん他、初めて会う方ばかりだったが、皆さんきさくな方ばかりで、初参加の私らを温かく迎えてくれた。
この日は、常連さんの誕生日会だったんです。なのに紹介していただいた。
「こちらの方は、今夜、初めてのお客さんだけど送別会なの」
初めて入った店で、上州での送別会と相成った。
牛肉と大根煮.jpg夜の前菜.jpg
いつしか店内はKARAOKETIMEになり、初めて聴く歌が流れる。
「愛されて高崎」、「前橋ブルース」、「幸せはここに」。。。
そう、確かに幸せはここに、この街にあった。この街を拠点に、こんな充実した1年(特に後半の半年間~今年1月~の三か月間)はなかった。
初めて会う方々に迎えられ、見送られる夜が更けていく。
最後の夜.jpg
準備中は貸切り.jpg
名残惜しいが、23時におイトマした。
「今日で最後なのにね」
「・・・」
「もっと早く来ればよかったね」
「・・・」

もうすぐ日付が変わる。
明日は帰らなきゃなんない。
明日が来なけりゃいいのに。
私はこの1年間、特にこの日の夜は間違いなくこの街の住民だった。一期一会かもしれないが、歓迎されて歓送されたこの店の夜を生涯、忘れないでしょう。
コメント(4) 

コメント 4

ヒロ

今さらですが、1年間お疲れさまでした。
私も何度か経験しましたが、しばらく住んだ街とお別れをする前夜の寂寥感というのは、もう、たまらないものがありますよね。
でも、その夜をこんなふうに温かく過ごすことができて本当によかったです。史家さんも奥さんも、きっといい顔をされていたことでしょうね~(^^)
by ヒロ (2013-04-20 08:42) 

mackk

何かこの日の史家殿の気持ちになってしまいました。
初めての店で送別とは・・
それもまた、人の縁でしょうね。
そしてまた人柄がかもしだしたものなのでしょう。
うーん、一年間の上州。おつかれさまでした。
そしてまた、いい縁ができてよかったですね。
by mackk (2013-04-21 23:15) 

船山史家

ヒロさんお気遣いありがとうございます。
私らは転勤は初めてでして。でも今後は社の方針で転勤はなく、最初から東京で管理する前提での出張になりそうです。俺らを1年間出して留守部隊が人薄になって大変だったようです。ザマミロ。
月1回は上州に出張になるのと、6月7月は上州で新規のプロジェクトが起動するので昨夜、挙手をしたところ。
私は前に関西方面の担当だったのですが、出張先で飲んだくれてるのがバレて外された経験があるので密かに飲み歩こうと思っております。
by 船山史家 (2013-04-23 07:51) 

船山史家

mackkさん。
最後の夜を何処の店で過ごそうか考えたんですが、最初で最後のこの店にしました。そしたら上州人情が凝縮された店だったんです。
夜は完全予約で、それも仲間内だけで営っている店なんですが、もっと早く来ればよかったのにねぇなんて言われて感激しました。
上州との縁、大切にしたいと思っております。
by 船山史家 (2013-04-23 07:52) 

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